HACHIOJI-1ROOM PROJECT
八王子ワンルーム改修計画

竣工: 2010年2月8日
場所: 東京都八王子市
設計: ディーコンセプトデザインオフィス/竹村尚久・根津歩美
施工: 松崎工務店 
撮影: LASTING

STORY|

八王子市にあるワンルームの改修計画。
国立に続くワンルーム改修の提案となる。

今回は周辺環境及び近くにある大学の状況などから、「カッコいいものが大好きな20代前半の男子学生」をターゲットとすることになった。
広さははわずか20㎡。
限られた費用の中で何をどうして差別化を行うか。

グレーを基調としたアクセントの利いた室内のカラー。
「魅せる収納」
クリップ式のカーテンレール。

壁紙を貼り分けたボーダー室内は、まず内見に来た学生に驚きを与えるだろう。

「なんか違うぞ、ここは」

そして、そこでの自分の生活を想像しはじめる。

どこにでもあるようなありきたりな部屋には住みたくない。
この部屋は、ちょっと違うよね。
こんな部屋に住んでいることを友達に自慢出来たら、結構うれしいよな。
住んでいるだけで、俺ってオシャレになりそう。

そんな夢を膨らまして、ここでないと、この物件でないといけないと、考えてくれる。
立地的な不利も、学校からちょっと遠くても、ここにしたい。

大切なことは、住まい手の夢をかなえてくれる受け皿のようなワンルーム。

けっして難しいことではなくちょっとしたことで差別化は可能なのだ、と思う。


DETAIL
今回も国立と同じく、ユニットバスなどの設備機器はそのままに表層+αのデザインを行った。
周辺環境、ターゲットから、色のテーマはグレー等のモノトーンを基調とした。
通常なら量産タイプの壁紙が用いられるところを、少々グレードを上げて1000番台クロスを用いてアクセントとしている、㎡単価的に200-300円増程度のものなので予算的には大したことはない。
床はタイルカーペットとした。50センチ角のタイル状カーペットのことである。
貼り分けが可能なので、壁際にボーダーを入れるなど、ちょっとしたデザイン的な工夫を行っている。
これが内見に来た際に一目で「他物件との違い」を感じさせる役目を果たしている。
タイルカーペットとすることはオーナーにも利点がある。部分的な貼り替えも可能となりメンテナンスを容易にしている。
天井の色は1000番台クロスによってダークなイメージとした。
そうすることで他の物件にはないイメージと落ち着き感を与えている。
床やクロスの貼り分けはちょっとしたことではあるが、物件の差別化という点では他物件と大きな差を持たせることができる。

その他、壁面にはコルクシートを貼り付け。そこへ写真などを貼れるようにしている。
またカーテンレールを、ワイヤー+クリップ式のものとした。
通常カーテンと言えば、デザイン的にあまり良いものがない既製品か、大金を投じてカーテン屋に縫製してもらうしかない。これは学生にはとても厳しい出費となる。しかし、クリップ式のカーテンレールだと、IKEAやユザワヤで買ってきた好きな布をクリップで挟むだけでカーテンになり、デザイン的な自由度を求める学生には「自分らしさ」を出せる上に安価となる。

思い切ったデザインをする必要はない。
決まり切った「型にはまった」改修を行うワンルームが多い中、このような「ちょっとしたデザイン的な気遣い」が今後このような差別化を考える上で必要になってくると考える。

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BEFORE

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改修BEFORE

DESIGN

基本的に設備系には手を付けず、表層のみのデザイン改修を行っている。クロスの貼り分けやタイルカーペットの採用、クリップ式のカーテンレールなど、要所要所に住まい手が自由に出来るデザイン的な工夫を行っている。

アクセントクロスと床のボーダーアクセントクロスと床のボーダー
コルクシートコルクシート
ライティングレールライティングレール
タイルカーペットタイルカーペットの貼り分け